エリア外入
1月から育ててきた野菜の苗を、ようやく各圃場へと植え付け終えた。空っぽになった育苗スペースを片付けながら、ふと、畑へと送り出す苗たちは、まるで自立していく我が子のようだと感じる。温かく見守り、時に手をかけ、そして送り出す。そんな営みが農にある。
4月に入り、心配していた苗たちも、思いのほか元気に育ってくれている。諦めかけていたトマトやナスビも息を吹き返し、少しずつではあるがしっかりと成長をはじめた。ただ、ズッキーニだけはうどんこ病にやられ、葉が枯れてしまった。それでも成長点は生きているので、畑の片隅に静かに植えてみることにした。植物の生命力を信じてみたい。
この一週間で、春野菜は驚くほど急激に育っている。秋冬野菜とは違い、春野菜は気温の上下に敏感で、成長の波が読みづらい。4月下旬から出荷を始めようと考えていたが、そんな悠長なことを言っていられない。明日からでも一気に出荷しないと、間に合いそうにない。
思えば、2ヶ月以上にわたって続けてきた春野菜の管理も、いよいよ終盤だ。これから始まるのは、夏野菜の管理日誌。夏野菜はさらに成長が早く、あれこれ記録しているうちに、もう実をつけ始めることだろう。日誌を書く暇もなくなってくるが、畑の管理日誌をつけておかないと、来年以降の栽培に困ることになる。
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